種類
ダイレクトサーマルプリンターの特長は、印刷品質が良いこと、軟包装、各種フィルム、コート紙、ケアラベルに印刷できること、耐熱、耐水、耐溶剤、耐擦傷に優れていること、包装機に対応した印刷ができることなどですが、これらのことを実際に具現化するには、状況にあった最適なサーマルリボンの選択が必要です。日付やロットナンバーだけでなく、これまで印刷によって表現されていた微細文字や会社のロゴなど必要な情報のすべてをオンデマンドで印字するといったことも可能になっています。 印字方式は、サーマルヘッドの印字ブロックに組み込まれた発熱素子(ヒートエレメント)を加熱することで印字する方式をとっています。この発熱素子の密度がサーマルプリンターの精度を決定します。この密度は、「dpi」というドット密度を表す単位で表現します。 dpi は”dot per Inch”の略で、1インチ(25.4mm)当たりの印字可能なドット数を表しています。 この数が大きければ大きいほど精度が高い印字ができます。サーマルプリンターは加熱体であるサーマルヘッドの熱により溶融するインクを塗布したインク層を加熱し、サプライにインクを転写して、インクが冷えて再固化することでサプライに定着します。これらの非常に繊細なサーマルヘッドの制御技術により高品位の印字品質が可能になります。そのため、サーマルヘッドからの熱ダメージを軽減するためのスティック層、そして多層構成の場合、着色層の下のプライマーや剥離層、保護層、上には接着層、汚れ防止層を持ったサーマルヘッドに合ったサーマルリボンを選定することは非常に重要です。
サーマルリボンの種類は、大きく分けてワックス、セミレジン、レジンの3種類がありますが、メーカー、用途等で細かく分けると1000種類位になります。
ワックスタイプ
高速印字への適正やコストパフォーマンスに優れ、普通紙からコート紙に至る幅広い用紙に対応可能で、
- ① 厳しい耐薬品性や耐久性を必要としない、汎用の用途全般。
- ② 工程管理ラベル、在庫管理ラベル、出荷ラベル、タグ 等な場合に選択されます。
セミレジンタイプ
印字鮮明性・対擦過性に優れており、特に上質紙、コート紙、合成紙への印字に最適
- ① 耐久性の求められる用途
- ② 工程管理ラベル、在庫管理ラベル、出荷ラベル、園芸用ラベル、タグ 等
レジンタイプ
非常に高い耐擦過性、耐溶剤性を有し、合成紙、PET、等の素材に最適で、
- ① 過酷な耐久性を求められる用途
- ② 銘版ラベル、電子基板用ラベル、棚ラベル、薬品容器管理用ラベル 等
ラベル発行後、溶剤で拭くことがある、油に漬ける、ボイルするなど、厳しい印字条件が必要な場合に選択されます。
また、以下のような特性も求められています。
【耐擦傷性】
物流現場では、輸送途中でラベルが擦れることやスキャナがラベルを傷付けることで読取率が低下することが多いため耐擦傷性に対する要求は高い傾向にありましたが、近年、非接触読取が主流になったために、この心配は少なくなってきています。
【耐熱性】
製造現場では、半田付け、乾燥、熱溶着、熱接着など高温に晒されることが多いので、耐熱性は重要な要件です。また、アパレル業界では、スチームアイロンに耐えることが要求されています。
【耐水性、耐溶剤性、耐油性】
屋外での使用では、耐候性が必要である。特に、長期使用の場合は、紫外線による変色が懸念されるので、コーティングやラミネート等の処理が必要な場合があります。
【カラー】
黒色の1色と白、緑、赤、黄、茶、橙、金、銀のカラー印字が可能です。また、2色カラー印刷は、注意表示や警告表示、マークなどに使用されます。
【セキュリティ】
目に見えないステルスバーコードは、赤外線を吸収するインクリボンを使用しています。
シンメイで取り扱うサーマルリボンで使われている原材料は、法規制の順守、環境影響の低減、持続可能な生産活動を考慮し、規格認証証書、証明書類により適用規格および規制に準拠していることが証明されている最高品質のサーマルリボンをご提供します。
シンメイサーマルリボン評価基準★★★★★★(8項目5段階評価)
①印字感度 ②印字濃度 ③にじみ耐性 ④印字速度 ⑤耐擦過性 ⑥耐ケミカル性 ⑦耐熱性 ⑧耐候性
から厳しく評価したサーマルリボンだけをご選択します。
サーマルプリンターを提供して半世紀を超える実績を誇るシンメイは、幅広いサーマルリボンの選択ラインナップの中からお客様の用途に合致した最高品質のサーマルリボンをご提供します。最適なサーマルリボンの選択に関しては、弊社営業担当者または販売代理店へご相談下さい。